沖縄県は17日、新型コロナウイルスによる死亡退院者の年代や居住市町村の集計データを公表した。7月15日時点の県内感染者2万1585人のうち死亡者は215人で割合は1・0%、死亡者の92・1%を70代以上が占めた。同様の集計は感染者が1万人を超えた4月以来2回目。感染経路のほか、遺族の希望で公表されないことも多い居住市町村を保健所単位にして今回初めて公表した。保健所別の死亡者は中部保健所管内が37・2%で最多となった。
詳細は分析されていないが、6月に中部の高齢者施設で感染者が増えたことが影響したとみられる。南部29・3%、那覇市25・1%で、中南部と那覇で91・6%を占めた。
感染経路では医療機関や社会福祉施設などの「施設内」が62・3%で突出した。県の糸数公医療技監は「入院者はもともと疾病のある人がほとんど。コロナ感染が重なり重症化したのだろう」と説明した。
年代別では70代が23・7%、80代37・7%、90歳以上30・7%で高齢者に集中した。30代以下の死亡者はいなかった。男女別では男性が54・9%で、ほぼどの年代も男性が多く、90歳以上のみ女性が多かった。
死亡確認日は今年6月が最多の48人で22・3%となった。糸数技監は「感染のピークが過ぎてから死亡者数が増える」とした。7月は15日時点で6人。
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