4連休の沖縄、観光関連の予約状況は?一時増えるも台風接近、キャンセル相次ぐ


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閑散とする那覇空港の到着ロビー=20日、那覇空港国内線ターミナルビル

 沖縄県への新型コロナ緊急事態宣言発令が続く中、22日からの4連休に向けて、県外から沖縄を訪れる航空や宿泊施設といった観光関連の予約状況が高まる傾向にあった。玉城デニー知事は県外との往来自粛を呼び掛けているが、4連休前後の航空座席は5~6割が予約で埋まる動きが見られ、県全体で車両台数が減少しているレンタカーはフル稼働が見込まれた。だが、連休直前になっての台風6号の接近により、20日から予約のキャンセルが相次いでいる。

 「来県自粛」も高まる傾向

 政府が沖縄の緊急事態宣言を延長すると発表した直後は、4連休の予約にキャンセルが出た。だが、その後は再び新規の予約が入り出していたという。

 恩納村のリゾートホテルは4連休の客室稼働率が70%まで上がる予定だった。だが、台風6号の影響で20日の昼時点で10ポイントほど下がった。総支配人は「8月の予約も積み上がってきている。宣言が早めに解除されれば、後半は期待できる。台風の影響はしょうがない」と話した。

 沖縄関係路線を運航するJALグループは20日、台風接近のため21日の終日欠航を決め、キャンセル対応に追われた。台風の影響が出る前までは、2019年と同規模の運航本数を用意しており、座席の予約状況は同年比で6割程度となっていた。担当者は「特に離島便は需要が大きかったが、台風が来ると予約は大きく崩れてしまう」と話す。

 全日本空輸は19年比で半数ほどの予約状況を見込んでいたが、台風の影響による欠航で4連休の輸送人員は減少する見込み。緊急事態宣言の延長が発表される前は前年より予約数は多かったが、延長発表後にキャンセルが発生し、新規の予約が鈍化していた。

 県内のレンタカーも、4連休は高稼働を見込んでいたが、現状は台風の対応に追われている。予約率が高い背景には、観光客の減少に伴う各社の減車により、県全体で受け皿が縮小していることがある。県レンタカー協会によると、県内のレンタカー台数はコロナ前より3割程度減っている。宣言延長の発表後にキャンセルは出たが、キャンセル待ちをしていた人ですぐに予約が埋まる状況だったという。

 本島南部の大手レンタカー会社は、4連休前日の21日から24日までの稼働率は100%に近かった。だが、台風に伴う来県中止の影響で、稼働率は半数を下回ると見込む。担当者は「22日まで台風が影響するとかなり厳しい」と話した。
 (中村優希)

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