気象庁によると、強い台風6号は21日午後9時現在、沖縄県宮古島の南東約170キロの海上にあり、西南西にゆっくり進んでいる。台風は発達しながら宮古島地方の東の海上を西に進み、24日にかけて非常に強い勢力で先島地方に接近する見込み。南城市糸数で21日午前3時28分、最大瞬間風速32・3メートルを記録した。台風の影響で沖縄市と北谷町、浦添市で計3人がけがを負った。石垣市と竹富町、宮古島市は21日午後6時から7時半にかけて住民に避難指示を出した。
台風6号の中心の気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートル。中心から半径130キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっている。北側600キロ以内と南側390キロ以内では風速15メートル以上の強風域になっている。
21日に宮古島地方と石垣島地方に暴風警報が発表された。20日午後から本島中南部と北部に出ていた暴風警報は、強風注意報に切り替わった。
宮古島地方は21日夜のはじめごろ、八重山地方では22日未明から暴風となり、24日にかけて暴風が続く見込み。沖縄電力によると、宮古島市内では21日午後9時現在で580戸で停電。本島では最大2490戸が停電した。先島地方では、台風がかなり接近し、猛烈な風が吹く見込み。22日に予想される最大瞬間風速は先島地方で60メートル、沖縄本島地方30メートルとなっている。
22日にかけて沖縄本島地方で1時間に40ミリの激しい雨、先島地方で1時間に70ミリの非常に激しい雨が降る見込み。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水への注意を呼び掛けている。進路によっては、本島地方では22日にかけて、先島地方では24日にかけて、警報級の大雨となる恐れがある。
沖縄署によると20日午後9時10分ごろ、北谷町美浜の駐車場で風にあおられて60代女性が転倒し、鼻骨骨折を負った。21日午前9時55分ごろには、沖縄市照屋の道路を歩行中の男性(73)が強風で転倒し、左眉に傷を負った。浦添市消防本部によると、同市牧港で70代の男性が強風で転倒し、頭などを打って救急搬送されたが、軽傷だった。
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