新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、沖縄県の玉城デニー知事は12日午後に県庁で記者会見を開き、ワクチン接種の加速化などを盛り込んだ新たな県の対処方針を発表した。8月末までに全住民の50%、10月末までに70%が1回目の接種を終えることを目標として明記した。20~22日の旧盆期間中は電話やオンラインを活用し、親戚訪問を控えるよう呼び掛けた。
対処方針では15日までをめどとしていた県立施設の原則休館措置を、今月末まで継続する。大規模施設についてはこれまでの方針通り、週末14~15日の休業を要請する。
ワクチン接種については、国の方針に沿って11月までに希望する全住民への接種完了を最終目標に据えている。玉城知事は「引き続き市町村には順調に進めていってほしい」と説明した。
県内のワクチン接種率(1回目)は、11日時点で33・5%となっている。県の大城玲子保健医療部長は、途中目標となる8月中の50%達成について「最近になって(全県で)1日に1万回を超えて打っている状況で、可能な範囲」との見通しを示した。
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