沖縄本島の重症病床すべて埋まる 日曜最多661人コロナ感染(8月16日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は15日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去4番目となる661人だったと発表した。前週日曜の574人より87人多く、日曜日としては過去最多。累計で3万2909人。県によると、15日午後6時半時点で沖縄本島内で、酸素吸入が必要な「中等症2」と重症用の病床が全て埋まる状態となっている。県は「医療提供体制が逼迫している。不要不急の外出を控えてほしい」と呼び掛けている。
  
 直近1週間の人口10万人当たり新規感染者は279.74とワースト記録を更新した。糸数公医療技監は「国全体の感染拡大も進んでいるが、その中でも沖縄県は全国最悪の状況が続いていることを認識しないといけない」と感染状況を説明した。

 15日の新規感染者の年代別内訳は、20代が最多で169人、30代が110人、10代が107人、40代が96人などと続く。推定感染経路は家庭内が最多で182人、友人・知人が24人など。県は、県外との往来の自粛を呼び掛けているが、県外の人との接触による感染者も12人出ている。

 15日正午時点の療養者数は5783人で過去最多を更新した。自宅療養者は2050人、入院調整中は2555人。病床占有率は83.4%、重症者用の病床占有率は55.6%。

 ■自宅療養者に「電話応答を」

 自宅療養している人への電話連絡について、糸数技監は「県のコロナ対策本部から毎日、電話をしているが、電話をとられない方が結構いる」と説明。各担当者が貸与されている携帯電話から電話しているため、番号は統一されていないという。自宅療養者に対し、「見覚えのない番号からかかってくる可能性あるが電話をとってほしい」と求めた。

 ことしは8月20日に旧盆を迎える。県外で暮らす家族も帰省し、親族がそろってご先祖さまの霊をお迎えするのが、沖縄のお盆の風景。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により緊急事態宣言が出る中、糸数技監は「今の感染状況では親戚が集まって会食するのはリスクが高い。いつもと違う旧盆にしてほしい」と述べ、玄関先であいさつで済ませることや医療体制が脆弱な小規模離島では特に往来を控えるよう呼び掛けた。


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