死者数60人超え 国内最多規模に うるま市の医療機関クラスター 


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生している沖縄県うるま市の民間医療機関で、亡くなった入院患者が60人を超えたことが16日、関係者への取材で分かった。クラスターによる死者数としては、国内最多規模となる。

 この医療機関は8月11日時点で、ホームページ上で累計感染患者数が196人(うち職員23人)、死者数42人と公表している。現場で対応に当たる医療関係者によると、11日以降も亡くなる患者が相次いでいるという。現場には沖縄本島中部の他の医療機関から応援医師らが派遣されているが、人手不足の状況が続き、今なお対応に追われている。

 医療機関には4病棟あり、うち3病棟で感染が広がった。応援に入った医師の1人は、感染拡大の要因について「個室がなく、感染患者を完全に隔離する方法がない。医療廃棄物や汚染物、患者の食事の配膳車、遺体の搬送などは院内に1基しかないエレベーターを使用するしかなく、対策に限界を感じる」と指摘した。

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