【北部】沖縄県内で新型コロナウイルスの爆発的感染が続き、徹底的な外出自粛が求められる中、本島北部では今も行楽客が後を絶たない。進入禁止のバリケードを破り駐車したりマスクなしで談笑したりするなど、行楽客のマナー違反に地域住民は頭を悩ませている。
恩納村の真栄田漁港では、人気のダイビングスポット「青の洞窟」へ船を出すダイビングショップの車が並ぶ。漁港入り口には利用自粛を呼び掛ける看板が設置されているが、観光客が連日訪れる。13日はマスクを付けずに談笑する集団の姿も。海ブドウの養殖業者用のトイレを無断使用する人もいるという。周辺の村道では違法駐車も問題化している。真栄田区の50代女性は「週末は千人近くが漁港に押し掛ける。住民は感染を怖がっている」と表情を曇らせた。
同村安富祖区では9日、15人ほどがサーフィンを楽しんでいた。道路にはサーファーの車が多く駐車。マスクなしで大声で談笑し、中には住民をスマホで撮影してあざ笑う人もいたという。松崎正也区長は「県が外出自粛を求める中、外に出るのは普通じゃない。自粛してほしい」と悲痛な声を上げた。
断続的に感染者が確認されている本部町。崎本部のダイビングポイント「ゴリラチョップ」では週末、多くの人が遊泳している。駐車場は利用自粛を呼び掛ける張り紙をして封鎖していたが、利用客がバリケードを破り、満車状態となっていた。町内の90代女性は「中南部の親戚に旧盆も来ないでくれと言っている。観光客も北部を来るのは我慢してほしい」と訴えた。
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