【国頭】沖縄県国頭村内でピンク色のクビキリギスと黄色のオキナワヘリグロツユムシが相次いで見つかった。いずれもキリギリスの仲間で、通常は緑色や褐色が多い。識者は「とても珍しい。1日で両方発見したのはすごい」と驚く。オクマプライベートビーチ&リゾートのエコツアーガイド篠原太郎さん(46)と生井(なまい)望さん(26)が7月29日夜、村内の森の中で発見し撮影した。
県内に生息するキリギリスの生態などに詳しい沖縄昆虫同好会の杉本雅志さん(47)によると、撮影されたクビキリギスは成虫になりかけの幼虫。「ここまで濃いピンク色の個体は珍しい。このまま成虫になれば“激レア”だ」と話した。黄色のオキナワヘリグロツユムシに関しても「20年以上県内の森を調査してきたが、数えるほどしか目撃したことがない」と驚きを隠せない。
通常の色と異なる原因は、明確に分かっていない。杉本さんは「食べているえさなどが、体色を変える要因の一つとして考えられる」との見方を示す。「キリギリスは分かっていないことが多い。体の色などは子どもも興味を持ちやすい。このような発見などを通して、さらに研究が進んでいけばと思う」と述べた。
発見した篠原さんと生井さんはガイドコースの下見中だった。「見つけた時飛び上がった」と言う篠原さんは「まさか、1日で2種類も見つけて、写真に収めることができるとは思わなかった」と振り返る。
生井さんは「珍しい生き物がいるやんばるの森を訪れた人に見てもらいたい」と目を輝かせた。
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