沖縄1区情勢、3氏争い4回連続


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄1区は共産前職の赤嶺政賢氏(73)、自民前職の国場幸之助氏(48)、無所属前職の下地幹郎氏(60)の前職3人が立候補を予定し、三つどもえの選挙戦が展開される見込み。3氏が選挙区で議席を争うのは2012年から4回連続で、前回、前々回選で勝利した「オール沖縄」勢力の赤嶺氏に、自民公認・公明推薦の国場氏、県内大手建設業者などが支援する下地氏が挑む形となる。

 赤嶺陣営は、「オール沖縄」を前面に打ち出し、名護市辺野古の新基地建設に反対する幅広い層からの支持獲得を狙う。共産が全国で唯一、小選挙区で議席を獲得している選挙区でもあり、党本部も重点地区として位置付ける。陣営の共同代表には「オール沖縄」勢の那覇市区選出の県議全員が名を連ねる。同勢力の市議団も前面に出て超党派結集をアピールし、政権交代を訴える。

 国場陣営は、国場氏の所属派閥のトップでもある岸田文雄氏の首相就任を追い風に選挙戦を展開したい考えだ。20日には岸田氏の妻が応援に訪れることも決まっており、政権トップとの緊密さをアピールし、支持層の保守系や企業・団体の支持を固める。那覇・南部離島区県議のほか、7月の那覇市議選で躍進した自民市議団も実働部隊として地域を回り、那覇市内に多い無党派層への浸透も図る。

 下地陣営は選挙対策会議を設置し、会長には下地氏の自民党復党に向けて奔走している県内建設最大手・国場組の国場幸一会長が就任した。陣営に名を連ねる複数の県内有力企業が関係・関連企業の引き締めを図る。後援会組織や首長・議員OBとも連動し、過去2回の選挙で獲得した3万4千票からの上積みを目指す。無党派層取り込みのため、SNSでの発信にも力を入れている。

>>沖縄の立候補予定者の情報をまとめてチェック!衆院選アプリ

>>衆院選関連のニュースはこちら

赤嶺氏、国場氏、下地氏の第一声

【そのほかの選挙区情勢はこちら】
沖縄2区情勢、基地政策巡り論争
沖縄3区情勢、新基地建設で違い
沖縄4区情勢、沖縄相と新人対決