沖縄2区情勢、基地政策巡り論争


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 沖縄2区は自民前職の宮崎政久氏(56)、社民新人で前北中城村長の新垣邦男氏(65)、維新新人で会社員の山川泰博氏(51)、NHK党新人の中村幸也氏(41)の4氏が出馬する。事実上、自民の宮崎氏と「オール沖縄」勢力の新垣氏で議席を争う展開になる見通しだ。普天間飛行場や嘉手納基地など米軍基地が集中する選挙区で、基地から派生する諸問題の解決や、辺野古新基地建設の是非を巡り、政策論争を繰り広げる。

 宮崎氏は浦添市沢岻に選対本部を構え、選対本部長に松本哲治浦添市長、松川正則宜野湾市長が就任した。政権与党の衆院議員として実績を強調する選挙戦を展開する。17日には公明党県本と政策協定を締結。企業票や地域票の掘り起こしに奔走している。13日には県内でも知名度の高い河野太郎前沖縄担当相が応援演説に入ったほか、浦添市区選出の赤嶺昇県議会議長が支援を表明している。

 前職・照屋寛徳氏の後継として出馬予定の新垣氏は宜野湾市長田に選対本部を設置し、8市町村すべてに支部を設置した。野国昌春北谷町長、浜田京介中城村長らが支援を表明し、町村部で支持の浸透を図っている。「オール沖縄」勢力の県議や市町村議員が運動を下支えし、SNSの積極活用で知名度向上を目指す。10日に浦添市内で開いた演説会には社民党の福島瑞穂党首が駆け付けた。

 豊見城市議、那覇市議を務めた山川氏は政治経験を生かした選挙戦を展開する。今選挙は玉城県政に対して「是々非々」、政権へは「野党的」立場で臨み、新型コロナウイルス対策など、幅広い政策を訴える。知名度向上が鍵と捉え、SNSでの発信で若者向けにPRを続ける。地方分権を進める「日本維新の会」の政策を前面に出し、サッカー専用スタジアム建設の推進も訴えている。

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