AIが分析、赤嶺氏、国場氏、下地氏の第一声は何をアピール?<衆院選沖縄1区>


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 衆院選の候補者の第一声からは、どんな特徴が浮かび上がるのか。キーワードの使用頻度や重要度などを色や大きさで可視化する「ワードクラウド」の手法を使い、主な候補者の訴えを読み解いた。分析には、ベンチャー企業の「ユーザーローカル」(東京)が無料で提供する「AIテキストマイニングツール」を活用した。


新基地反対が鮮明 赤嶺政賢氏

 「オール沖縄」勢力として反対を訴えてきた「辺野古の新基地建設」が最も強調された。「普天間」や、埋め立て土砂としての使用が取りざたされる本島「南部」の「遺骨」も関連するキーワードに位置付けられる。「ウチナーンチュ」などのしまくとぅばも織り交ぜた。「コロナ」という単語も多用し、対策として「雇用調整助成金」などの生活支援を充実させる必要性を訴えた。
 


復帰50年責任問う 国場幸之助氏

 争点に位置付けた「新型コロナ」対策と「復帰50年」への責任を問う訴えが、キーワードとしても抽出された。「国境離島」として沖縄が「海洋国家」の日本を支えているとの政治観も浮かび上がる。自民の所属派閥を率いる「岸田」首相誕生や「外務大臣政務官」の経験にも言及。「自民党と公明党」の連立政権こそが「政治」の安定だと強調し、「公明」の比例候補への支援も呼び掛けた。
 


要所にフルネーム 下地幹郎氏

 自身のフルネームを要所にちりばめ、「政策」の「提案」能力をアピールした点が最大の特徴。師と仰ぐ初代沖縄開発庁長官の「山中(貞則)先生」とのエピソードも盛り込んだ。三つどもえの選挙戦で、自民や「オール沖縄」勢力への対抗心をむき出しにした。沖縄の米軍基地の負担軽減に向け、訓練移転先としての「馬毛島」の活用を訴えた。「コロナ」対策での実績も強調した。
 

 

頻度や特異性で分析

 ビッグデータの分析ツールを提供している「ユーザーローカル」(東京)の「AIテキストマイニングツール」は、文章を読み込ませるとAI(人工知能)が使用頻度の高い単語や特徴的な文言を抽出し、大きさや色分けで図示する。色分けは赤が動詞、青が名詞、緑が形容詞。

 同社の説明によると、分析では単語の登場回数のみならず、その重要度を加味している。「ある」「思う」といった一般的に使用頻度の高い単語は重み付けを軽くし、特異性のある単語は重みを持たせて数値化し、キーワードを文字の大きさで表す。

 分析に当たって、「いただく」や「まいる」「皆さん」といった各候補者の訴える政策と直接関連しない用語の一部はあらかじめ除外して読み込ませた。

 


 

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