沖縄県保健医療部は20日までに、新型コロナウイルスワクチンを未接種の場合、2回接種した人に比べて感染率が10倍に上るとの暫定集計結果をまとめた。宮古島市の疫学調査を分析し明らかにしたもので、県として同様のワクチン効果をまとめるのは初めてとなる。
県の担当者は、感染力の強いデルタ株の流行下でも、ワクチンが発病や無症状の人を含む患者の発生予防に「高い効果があった」との見方を示した。
調査は宮古島市で8月中に感染が確認された681人を対象に実施した。19日の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座長.藤田次郎琉球大大学院教授)で県が結果を示した。これによると、12歳以上の未接種者で感染した割合は3.09%、12歳以上の1回接種者は0.91%、12歳以上の2回接種者の感染率は0.3%となり接種回数が増えるほど感染率が下がった。
年齢別にみると20~39歳で未接種者と2回接種者の感染率の差は8.6倍だったが、65歳以上では3.9倍となり、年齢が上がるにつれ2回接種者の感染率は相対的に高い傾向があった。
高齢者の感染率が相対的に高かったのは、先行して接種が行われたことに伴い効果が減弱した可能性があるなどと説明した。
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