3回目のワクチンどうなる? 接種券送付が遅れる可能性も…履歴の入力漏れ相次ぐ


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 政府が新型コロナウイルスワクチンの3回目接種の実施を決めたことを受け、沖縄県内の各自治体は2回接種した人への接種券送付や接種場所の検討を進めている。だが接種を2回受けていても、ワクチン接種歴を管理する国のシステム(VRS)に未入力となっている事例が確認されている。民間で実施した職域接種などで入力漏れが見られるといい、3回目接種券の送付や接種証明の発行が受けられないなど影響が出る可能性がある。3回目接種の開始時期も市町村で違いが出ている。

 厚生労働省は10月29日付で各自治体に対し、2回目接種から8カ月たった人を対象に12月以降、順次3回目の接種を開始するよう通知した。那覇市は12月中に医療従事者337人へ3回目の接種を行う予定だ。来年3月下旬から高齢者への接種を始める想定だ。

 ただ、職域接種を受けた人を中心にVRSに登録されていない人が散見されるという。那覇市保健所は10月上旬、VRSで未接種となっていた約7万人に接種を勧奨するハガキを送付したところ、受け取った市民から「接種を2回受けた」といった報告が寄せられた。3回目の接種券が届かないなどの申し出があれば確認して対象とする方針だが、接種履歴が届いてない場合には確認に時間がかかることもあり得る。

 うるま市は22年1月から、津堅島の住民を対象に3回目の接種を始める予定だが、VRSの入力エラーが確認されており、修正を進めている。(知念征尚)

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