軽石撤去に1億円 波の上ビーチやうみそら公園、那覇港湾区域内だけで 管理組合が補正予算


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
波の上ビーチに漂着する大量の軽石=16日、那覇市若狭

 那覇港管理組合議会(議長・島尻忠明県議)の11月定例会が16日開会し、那覇港湾区域内に大量漂着している軽石の撤去に要する総額1億円の補正予算案を含む4議案が提案された。

 事務局によると、11日までに波の上ビーチやうみそら公園、浦添西海岸など概算で1万1200平方メートルにわたって軽石の漂着が確認された。今後、軽石被害が広がった場合でも、補正予算内で9万平方メートルの面積まで撤去可能と説明した。

 一般質問も行われ、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添移設を巡り、国と県、那覇市、浦添市、那覇港管理組合が話し合う移設協議会の次回開催の時期について、事務局は国からの打診がないとして「未定」と答弁した。

 定例会の会期は19日まで。事務局は軽石撤去の費用について、一時的に港湾事業基金を取り崩すが、国の災害復旧事業を適用し、事業終了後に補助金を受け入れる予定とした。

 軽石漂着の影響について、田原武文常勤副管理者は「現時点で港湾関係者から運航に支障が出ているとの報告はない。警戒本部を設置し、職員によるパトロールや港湾関係者から情報収集して関係機関と共有している」と述べた。

【関連記事】

▼回収した軽石、どう処分する? 辺土名・安田で撤去1690立方メートル分
▼【水中写真と動画】軽石の層ぎっしり「流氷の海を潜るよう」
▼死んだ魚の胃に詰まった大量の軽石…漁業関係者「災害だ」
▼軽石の除去方法は?行政がすべきことは? 専門家に聞いた
▼【動画】押し寄せる軽石…美ら海の異変、ドローンで追う 沖縄本島