沖縄のコロナ、19人の高齢者施設クラスター 12月は本部町に37%が集中(12月25日朝)


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 本島北部で新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。24日には、北部保健所管内の高齢者施設で90歳以上を含む19人の集団感染が発生。特に感染が集中している本部町では新たに職員2人の感染も判明した。12月の県内全体の感染者数は24日時点で143人だが、うち本部町が53人(37・1%)と全体の3分の1以上を占める。

 【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況

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 県は21日、北部保健所管内5町村(国頭村、大宜味村、東村、今帰仁村、本部町)に対し、直近1週間の10万人当たりの感染者数が25人を超えたため「感染拡大注意報」を出した。しかし、その後も感染は拡大し、10万人当たりの値も21日発表の25・78人から、24日には105・68人に膨れ上がった。

 19人の集団感染が発生した北部保健所管内の高齢者施設について、県は所在町村を非公表としている。24日の同管内の感染者数は24人で、うち22人が本部町内の居住者だった。80代や90歳以上も多く含まれている。

 町によると、町職員で新たに2人の感染が判明し、計6人となった。会食に参加した職員もいるとみられる。6人全員がワクチンを2回接種済みだった。

 平良武康本部町長は24日、本紙の取材に対し「感染が落ち着いている時期で、会食の人数制限もなかったので『まさか』と思った」と振り返り、役場の忘年会や町主催の新春祝賀会は「中止せざるを得ない」とした。町民に人混みへの外出自粛や、会食は身近な人のみと少人数・短時間で行うことを呼び掛けている。
 (當山幸都、松堂秀樹)


 

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