沖縄、医療従事者の欠勤が最多628人 濃厚接触の隔離期間短縮も 自宅療養6000人迫る


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 新型コロナウイルスに感染したり、濃厚接触者になったりして欠勤している県内の医療従事者の数は12日、前日比125人増の628人となり過去最多を更新した。医療提供体制の崩壊を避けるため、県は15日にも専門家会議を開き、医療に従事する濃厚接触者の隔離期間短縮などを議論する。

【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況

 自宅療養者数は前日比1370人増の5913人となり過去最多を更新した。自宅療養者は連日千人単位の増加が続く。健康観察に必要となる血液中の酸素飽和度を測る「パルスオキシメーター」が不足する恐れが出たことから、県は1万個の追加発注を決めた。

 一時は新規感染者の半数を超えた20代の割合が12日は28%に減少した一方、他の年代の割合が増加した。県は若者が感染を家庭に持ち込み、家族や職場に広げている可能性があり、県の糸数公医療技監は「施設や病院に広がらないか懸念がある」と警戒感を示した。

 同じ職場や施設などで複数人の感染者が出ているという。

 一方、自宅療養者に対する健康観察などの自動化のため県が運用している「自動架電システム」の回答に応じない自宅療養者が出ている。

 県は昨年のデルタ株流行時から自動架電システムを導入。自宅療養者に午前9時か11時に電話を掛け、音声ガイダンスで健康状態を確認する。

 糸数医療技監は、健康状態が確認できなければ保健所の職員が自宅訪問して確認する必要が生じ、業務を圧迫する可能性があるとした。自動架電システムや、スマートフォンのアプリを使って報告できる「マイハーシス」による報告を呼び掛けた。
 (知念征尚)


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