沖縄県は17日、10歳未満から90歳以上の530人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。昨年11月11日以来、およそ2カ月ぶりに、県の基準による重症者1人も確認された。県は人工呼吸器などが必要な患者を重症者と判断している。この患者のゲノム解析は行われていないが、流行状況などから、県はオミクロン株の可能性が高いとみている。
重症者の年齢や基礎疾患の有無などは不明。新規感染者数は2日連続で前週の同じ曜日を下回ったが、自宅療養者は8993人と過去最多を更新した。
17日時点で確保されたコロナ専用病床は485床。県は635床の確保を目指すが、病棟拡張にはそれまでの入院患者の転院や家族らへの説明、受け入れ病院の調整も必要となる。県の糸数公医療技監は「時間がかかる」との認識を示した。
県内21重点医療機関のうち、15機関で救急診療に、8機関で一般診療に制限・影響が出ている。一方、重点医療機関で欠勤した医療従事者は17日時点で611人と、前日より74人減少。糸数技監は、要因の一つに濃厚接触者の待機期間短縮を挙げ「(減少が続けば)病床確保と一般診療制限も改善されていくと考えている」と語った。
療養中患者は1万1323人。
新規感染者のうち、推定感染経路が判明しているのは187人。内訳は家庭内130人、施設内22人、友人知人18人、職場内13人、飲食2人、その他2人。残り343人は調査中。
高齢者や障がい者施設の職員や利用者の感染が発生している施設は66施設(15日公表)から82施設に増加した。
米軍関係では、新たに31人の感染が県に報告された。所属は全て不明で、確認中としている。 (吉田早希)
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