毎日飲酒するとワクチン抗体量低下 飲まない人の2.34倍 コロナ2回接種後に調査 


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 北部地区医師会病院とうるま市に研究拠点を構える長崎大学のバイオベンチャー企業AVSS(エーヴィス、小林信之代表)は5日までに、新型コロナウイルスワクチンの3回接種について、4週間後の抗体量が、2回目接種から3週間後と比較し15倍になり、抗体量が最も下がる2回目の6カ月後と比較すると34倍も高いと発表した。調査は、同院で昨年12月に3回目を接種した職員292人のデータを速報値としてまとめた。

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 2回目接種から6カ月後までに抗体量が低下する要因も分析した。飲酒の頻度が影響しており、ほとんど飲酒しない人に比べ、毎日飲酒する人は低下する確率が2.34倍になるという。また、年齢が上がるにつれて抗体量が下がる割合が高く、20代と比較して40代は6倍、50代では7倍、60代では10倍低下するという。2回目接種後のデータは359人分が基になっている。

 北部地区医師会病院の田里大輔医師は「年齢が上がるにつれて抗体量は上昇しづらく、また低下しやすいため、高齢者は早めに3回目の接種を受けてほしい。また、休肝日を設けるなど、飲酒は適度にたしなむようにしてほしい」とコメントした。

 オミクロン株は重症化しにくいとされているが、ワクチン未接種者は20~40代でも肺炎を患う患者が一定数いるため、1回もワクチンを接種していない人には早めの接種を呼び掛けた。 (嘉陽拓也)


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