宮古島のまん延防止解除 自粛から解放「気分軽く」 繁華街はまばら


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まだ人の姿がまばらな西里大通り=7日夜、宮古島市平良

 【宮古島】新型コロナ感染拡大の防止策「まん延防止等重点措置」が解除された宮古島市では7日、約1カ月ぶりに自粛生活から解放された市民の姿が街中にみられた。一方で市内繁華街の人出はまだ戻っていない。営業を再開した飲食店店主らは客足回復を願い、開店準備にいそしんだ。

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 7日正午すぎ、市平良の公園では親子連れや散策を楽しむ市民の姿があった。ジョギングしていた女性(63)は「解除されて気分が軽くなったせいか、足も軽い。景色もいつもより良い」と笑顔で話した。

 午後6時前には市内目抜き通りの西里大通りで、飲食店の従業員らが慌ただしく営業再開の準備を進めていた。1月初旬から休業を続けていた居酒屋「美ら島」の店長、比嘉俊介さん(30)は「急な解除で、料理の準備が大変だった」と話す。予約はまだ一組も入っていない。「うちは観光客が多い店だから、仕方がない部分はある。それでも店を開けられるのはうれしい」と前を向いた。

 飲食店経営者の中には休業継続を選択した店主も多い。休業中の店舗前を掃除していた経営者の男性は「市内もまだ感染者が出ているし、県外の状況をみると開店休業になるかもしれない。まだ安心して開けられないよ」と語った。

 宮古島市は1月、10万人当たりの感染者数が千人に迫るなど、全国最悪の感染状況に陥った。2月に入ってからも連日、2桁台の感染者が確認されている。市は感染再拡大を防ぐため集団接種を前倒しで実施するなど、ワクチンの3回目接種を進める。7日までに対象者の4割が接種を終えた。

 7日、市役所で会見した座喜味一幸市長は16日に控える島最大の年中行事「十六日祭」について「感染防止策を徹底してほしい」と改めて市民に呼び掛けた。

 (佐野真慈、写真も)


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