竹富町長と受注業者5人を逮捕 海底送水管工事で官製談合・入札妨害の疑い 沖縄県警


この記事を書いた人 Avatar photo 玉城江梨子
竹富町役場から押収した資料を車両に積み込む県警捜査員ら=13日午後6時45分ごろ、石垣市美崎町の竹富町役場

 沖縄県竹富町が2020年5月に発注した石垣島と竹富島を結ぶ海底送水管工事を巡り、入札の最低制限価格を漏えいし公正な入札を妨げたなどとして、沖縄県警捜査2課は13日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の容疑で、町長の西大舛高旬容疑者(74)=石垣市登野城=を逮捕した。

 また、落札業者JFEエンジニアリングの社員3人と、下請け業者ら2人を公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕した。県警は6人の認否を明らかにしていない。14日午後にも、那覇地検に送致する方針。

 逮捕容疑は20年5月下旬、石垣市内で入札に関する秘密事項を漏らし入札を妨害した疑い。

 県警によると、海底作業などを請け負った下請け業者の男が町長と業者関係者との橋渡し役を担っていた。同工事の落札価格は6億7288万2千円。同社が提示した価格と町が設定した入札最低制限価格との差は、数千円程度だという。県警は13日、石垣市にある竹富町役場などに家宅捜索に入り、入札に関わる資料などを押収した。

 捜査関係者によると、数年前から内偵捜査を実施。町長と業者関係者らが複数回にわたり、飲食を共にする様子を確認していた。

 県警は町長と業者関係者との間で金銭や物品のやりとりがなかったのかなど、贈収賄の立件も視野に慎重に捜査を進めている。


【関連ニュース】

▼【写真】任意同行される西大舛町長

▼竹富町長に再選、西大舛氏に聞く 「庁舎問題4年で仕上げ」

▼【一覧表】復帰後の沖縄の現職首長逮捕

▼【詳細】竹富町長きょうにも逮捕 官製談合疑いで沖縄県警 数億円規模の水道事業