倉敷ダムの不発弾、戦時中の米国製だった 知事は国に調査要求 安全確認まで取水停止


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不発弾などが見つかった倉敷ダム=2021年12月(機内より撮影)

 沖縄県うるま市と沖縄市にまたがる倉敷ダムで見つかった小銃弾などの不発弾について、沖縄戦で使われた米国製の弾薬とみられることが18日、分かった。陸上自衛隊によると、回収した不発弾は計725発だった。発見現場は嘉手納弾薬庫の一部返還跡地で、同じ場所で見つかったドラム缶のような物体の使用時期については分かっていない。

>>>>【一報はこちら】倉敷ダムに銃弾やドラム缶…水道取水を停止

 県企業局は汚染がないことの安全性が確認されるまで、倉敷ダムからの水道水用の取水を停止している。玉城デニー知事は18日の記者会見で「県民に安心安全な水を供給することが第一だ。どのような経緯で残されたのか、沖縄防衛局にも調査していただきたい」と求めた。沖縄防衛局は琉球新報の取材に「職員が現地において廃棄物の状況を確認した。県と連携して適切に対応する」と答えた。

 陸上自衛隊第15旅団は7日に、米国製81ミリ迫撃砲弾48発、米国製小銃てき弾7発、製造国を特定できない小火器弾668発、薬きょう2発の計725発を回収した。

 県によると、ドラム缶のような円筒状の物体二つと砲弾の部品も見つかった。砲弾の部品は爆発する危険性がなく、鉄くずとして取り扱えると判断して陸自は回収しなかった。

 県によると年1~2回、ダムの水質調査をしている。直近では21年10月に調査しており、水質に問題は確認されなかった。(明真南斗)


 

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