沖縄コロナ666人、前週比2倍 まん延防止きょうまで 感染高止まり、再拡大の懸念も


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は19日、新型コロナウイルスに感染した那覇市の90代女性が死亡し、新たに10歳未満から90代の666人が感染したと発表した。19日の新規感染者数は前週土曜(334人)に比べて約2倍。直近1週間の新規感染者数合計は5週間ぶりに前週と比べて増加した。感染拡大に伴い県内に適用されているまん延防止等重点措置は20日で終了する。感染者数は高止まりしており、足元では再拡大の火種がくすぶる。

 【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況

 期間中に過去最多の感染者が確認された措置は43日間で一区切りとなる。重点措置が始まった1月9日から2月19日までの42日間の感染者数累計は3万8526人。1月の新規感染者数は3万2166人で月間最多、1日当たりも1月15日に過去最多の1829人を記録した。

 県は16日、重点措置の解除を政府に要請。玉城デニー知事は同日会見し、感染状況が県の重点措置解除基準におおむね達し、県の専門家会議が解除を容認していることを理由に挙げた。政府は18日に解除を決定した。

 19日までの1週間の新規感染者数は4265人で前週の1・1倍となった。県の糸数公保健衛生統括監は「1を超えたのはかなり心配」としながらも、先週の土曜が検査数が制限される公休日の翌日だったことなどを挙げ「増加に転じたとは判断できない」として今後の推移を注視する姿勢を示した。

 重点措置の解除で飲食店への時短営業要請などは終了する。県は重点措置解除後の21日から3月31日までは「感染再拡大抑制期間」に設定した。県民に対し、卒業式や歓送迎会のシーズンを迎える中、飲食を伴う会合は「4人以下・3密をさけ・2時間以内」にするよう改めて要請した。

 3月31日までワクチンの3回目接種の推進期間にして取り組みを強化、無料のPCR等検査も延長する。 (仲村良太)


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