定番からスタミナ料理まで 沖縄料理80種、老舗の味 名護曲(名護市)<うちなー味まーい>50


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名護曲の定番の人気メニュー「ラフテー定食」=8日、名護市世冨慶の同店

 10時間泡盛だけで煮込んでいるというラフテーは、脂身がしまり、みそで味付けされた濃厚な味が口の中に広がる。約80種類の豊富な沖縄料理のメニューを提供する「名護曲(なぐまがい)」は、「健康長寿」を掲げる老舗レストランだ。

 1957年に名護市で飲料製造業を起業した渡具知光雄さん(93)の妻、綾子さん(88)が、工場の従業員らの慰労会でシンメーナービなどを使って大量の沖縄料理を振る舞っていたのが原点だ。「たくさんの人に沖縄料理で元気に、健康になってほしい」との綾子さんの思いで83年に市世冨慶の国道58号沿いに店を構えた。店名「名護曲」は、かつて大きなカーブが七つあったことから「名護の七曲(ななまがい)」と呼ばれていた店前の道路の通称にちなんで付けた。ラフテー定食の他、山羊汁定食、ゴーヤー御膳など定番の人気料理から、イラブ定食、ピートゥ(イルカ)のニンニク炒め定食など、綾子さんが考案した「くんち(根気、スタミナ)がつく料理」が好評。定食にはモズクや天ぷらなど4~5皿の小鉢も付いている。地元の常連客も多く、チムシンジなども人気だ。

 長女の仲地希代古さん(58)は「沖縄料理の素晴らしさを知ってほしい。沖縄料理のおかげで両親は高齢だが今も現役だ」と笑顔を見せた。営業時間は平日が午前11時~午後5時、土日は午前11時~午後8時。木曜定休。名護市世冨慶574、(電話)0980(53)5498。

(松堂秀樹)

「沖縄料理で健康になってもらいたい」と話す仲地希代古さん=8日、名護市世冨慶の名護曲

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