【ちむどんどん第37話】和彦が言っていたB円って?実はA円もあった 朝ドラ「ちむどんどん」キーワード集【ネタバレ注意】


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10B円

 ちむどんどん第37話では、暢子(黒島結菜)が新聞社で青柳和彦(宮沢氷魚)と再会しました。再会のきっかけは、先輩記者が探していた原稿を和彦が見つけたことでした。和彦は原稿を手に「沖縄の戦後経済に触れていますが、ドッジラインとB円についての解釈は間違えていると思います。それにB円には硬貨がなく紙幣でした」と先輩に指摘します。ここで出てくる「B円」とは何でしょう。 

 B円とは、米軍が発行した「円表示B型軍票」のことです。千円、100円、20円、10円、5円、1円、50銭、10銭の8種類があり、1948年7月から沖縄で唯一の法定通貨として使われました。日本円の不法流入によるインフレ防止や、日本から分離して沖縄を統治する政策が背景にありました。

 B円は1958年9月のドル切り替えまで使われました。B円は紙幣しかありませんでしたが、ドル時代になると硬化の「セント」が登場しました。B円時代の名残で、「セント」のことを「銭」と呼ぶ人もいました。

 ちなみに、米軍が発行した軍票は2種類で「A円」もありました。A円は、アメリカ人が基地の中だけで使えるお金で、1946年7月から10月までの間だけ使われました。

日本復帰前のB円(左)とドル

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