第68話では、鶴見県人会の角力大会の日を迎え、暢子(黒島結菜)が作った魚とゴーヤーの天ぷらが入った弁当が参加者に配られました。見るからに衣が分厚い沖縄ならではの天ぷら(アギムン)が食欲をそそります。
暑い沖縄で、魚や野菜などさまざまな食材を天ぷらにすることは、それらを腐りにくくする手段として活用されただけでなく、油の分のカロリーも摂取できることから夏ばて対策としても重宝されました。
沖縄の天ぷらがなぜ、本土のからっと揚がった天ぷらと異なり、あのような分厚い衣になったかは分かりません。ただ、見た目が中国の天ぷら(衣揚げ)に近く、同国の影響を感じさせます。本土の天ぷらは揚げたてを天つゆに付けて食べるますが、沖縄の天ぷらは衣に塩味をつけたり、中身に応じて素材にも味をつけるたりするため、冷めてもおいしく食べられます。
ちなみに、衣の色味を良くしたいときは、衣の材料となる小麦粉や卵、水などの材料を混ぜ合わせた後に、卵黄を追加するのがポイントです。