【ちむどんどん第77話】「御三味(ウサンミ)」の由来 朝ドラ「ちむどんどん」キーワード集【ネタバレ注意】


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御三味(重箱料理)のサンプル

 ちむどんどん第77話では、暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)の結婚が、母・重子(鈴木保奈美)に猛反対されます。暢子は「美味しい物をつくって和彦君のお母さんに食べてもらう」とまずは義母の胃袋からつかむ決心をするのでした。そのころ、姉・良子(川口春奈)は、夫・博夫(山田裕貴)の実家の仏壇行事に向け御三味(ウサンミ、グサンミ)を作ることになります。

 今週のテーマ「御三味に愛を込めて」にもある、「御三味」とは何でしょう。

  御三味とは、中国から伝わった、重箱料理や神仏への供物の総称を差す言葉です。中国ではかつて、神や先祖の祭祀で備える牛・羊・豚を三牲(さんせい)=三種類のいけにえ=と呼びました。やがて清時代の福建省では鶏・羊・豚肉、もしくは鶏・魚・豚肉を三牲と言うようになり、後者が、福建から琉球に移住した人を元祖とする「久米村」の人々などを通じ沖縄に伝わりました。
 
 重箱は正式には四箱を一組とし、二箱に豚の三枚肉や昆布、かまぼこなどの料理、二箱に餅を詰めます。家庭により料理が異なりますが、重箱を三つに区切り、五品や七品、九品と奇数の品を詰めます。

 料理の位置や、豚肉の皮を上にするか下にするかなど、地域や家庭によって違いが見られるのも重箱料理の楽しさです。


>>【まとめ】ちむどんどんキーワード集

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