沖縄県は2日、新たに5594人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県病院事業局は同日、県立中部病院で発生しているクラスター(感染者集団)の感染者が計26人(患者18人、職員8人)に増え、そのうち入院患者1人が亡くなったと発表した。精和病院のクラスターは計39人(患者34人、職員5人)に増えたという。
県内では社会福祉施設で感染拡大が続いており、県対策本部は高齢者施設と障がい者施設の計241施設に支援に入っている。施設内療養者は計1810人で、高齢者施設が1601人(酸素投与76人)、障がい者施設が209人(同10人)だった。施設数と施設内療養者ともに過去最多となっている。
病床使用率は県全体が87・3%で、圏域別では本島95・3%、宮古33・3%、八重山61・7%だった。
宿泊療養施設の利用者は計499人。県の宮里義久感染症対策統括監によると、感染が確認された観光客がホテルを延泊できない場合は、宿泊療養施設に案内している。観光シーズンを迎えたことで同施設に入る観光客が増えているが、県によると医療者不足などで新たな施設を確保するのは難しいという。宮里統括監は「沖縄や離島を訪れる方は、医療体制が厳しい状態を踏まえ、事前に検査を受けてほしい」と呼び掛けた。
米軍関係の感染は94人だった。 (嘉陽拓也)
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