【ちむどんどん第96話】安里屋ユンタ 朝ドラ「ちむどんどん」キーワード集【ネタバレ注意】


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安里屋ユンタの作詞者・星克さんの出身地である石垣島・白保に立てられた「安里屋ユンタの碑」

 ちむどんどん第96話では、暢子(黒島結菜)が妊娠2カ月であることが分かります。出産予定日が、沖縄料理店の開店予定日と重なる事から、房子(原田美枝子)は開店に大反対。暢子は、やんばるの母・優子(仲間由紀恵)らにも、自分がどうすべきか相談します。一方、妹・歌子(上白石萌歌)は「安里屋ユンタ」のレコードを聴きながら、「私もいつかこういうのを出せたらいいな」と、悟(前田公輝)に打ち明け、歌三線への思いを強くしていくのでした。歌子が聞いていた沖縄の民謡「安里屋ユンタ」はどんな歌なのでしょうか。

 安里屋ユンタは、八重山諸島の竹富島で、三線を伴わず歌われていた労働歌(ユンタ)がもとです。現在親しまれている安里屋ユンタは、1934年に星克作詞、宮良長包編曲でコロムビアレコードが制作した「新曲」がはしりです。新曲の安里屋ユンタは、戦争中竹富島に駐屯した日本軍が、末尾の歌詞「ツィンダラカヌシャマヨ」を「死んだら神さまよ」と替え歌にして歌うなどし、流行したことから全国に知られるようになったようです。

 原曲のユンタでは、琉球王朝時代に首里王府から竹富島に派遣された役人に寵愛された女性・安里屋クヤマ(1722~1799年)の美しい姿や、役人とのやり取りが描かれています。

 ちなみに竹富島には「安里屋節」という三線を伴うゆっくりとした調子の節歌もあり、踊り手は四つ竹を手に踊ります。また、小浜島には「安里屋ヌジラマ」という曲が残っています。


>>【まとめ】ちむどんどんキーワード集

▼ちむどんどんってどんな意味?

▼復帰前の沖縄、映画館と遊園地はなかった?

▼意味深な民俗学者の一言「19年の空襲で…」って?

▼「とうしんどーい!」って何? 沖縄県民には結婚式や旧盆でおなじみの曲

▼「まーさん」と言えば…ピンクと黄色のあのマーク?

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