ちむどんどん第99話では、歌子(上白石萌歌)が幼なじみの智(前田公輝)の勧めで、居酒屋での民謡ショーに挑戦します。しかし、三線のちんだみ(調弦)に時間がかかり、ようやく歌い出した娘ジントヨーも声が小さく、客席から不満の声が上がります。自らのふがいなさにいらだつ歌子と智は気持ちをぶつけ合い、互いの仲を深めたのでした。二人の中がうまく「ちんだみ」されて良かったですね。歌子も苦戦していた「三線のちんだみ」とはどのようにするものでしょうか。
三線は、三本の弦を用いて演奏する楽器で、三線を構えて一番上の低い音の弦を「男弦(うーづる)」、真ん中の弦を「中弦」、一番下の高い音の弦を「女弦(みーづる)」と言います。曲や歌い手の声質によって、弦の高さは代わります。「本調子」というちんだみで男性の歌い手が多く用いる4もしくはCの高さのちんだみは、男弦の音がC(ド、三線の楽譜でいう「合」)とすると中弦の音はF(ファ、四)、女弦の音は男弦より1オクターブ上のC(ド、工)となります。
一般的に女弦からちんだみをしていきます。20年ほど前までは、基準の音が出せる「ちんだみ笛」という道具を用いて、ちんだみがされていました。近年は、弾いている音が何の音か表示してくれるチューナーを用いて調整するのが主流になっています。