25日午後4時ごろ、沖縄県名護市の源河川に「複数人が取り残されている」と110番通報があった。同日午後6時半ごろまでに取り残された9人全員が救助された。救急搬送された人はいないという。短時間で川が増水し、取り残されたとみられる。
名護署や名護市消防本部によると、源河川の川岸など3カ所で取り残された。上流から下流に向かってそれぞれ3人、1人、5人が取り残されていた。通報を受け、午後4時40分ごろに消防隊員が現場に到着し、約15人で救助にあたったという。消防によると、取り残された9人の中には行楽客らに加え、近くの畑で農作業をしていた人も含まれるという。
現場に居合わせた源河区の伊波實区長によると、取り残された人の中には100メートル程流されたが自力で岸にたどり着いた人もいた。急な増水に「ダムでも放流したのか」と問う人もいたという。伊波区長は「(下流付近の)源河区は今日雨は降っていなかった」と証言し、上流で降った雨の影響で下流付近が増水し、水難事故に巻き込まれる可能性を指摘した。気象庁のレーダーでは午後5時ごろ、雨雲が源河川の山側付近にあった。
川の増水による被害については6日午後3時40分ごろに大宜味村津波の平南川上流にあるター滝で64人が取り残され、そのうち20代女性1人が流され、その後に死亡が確認された。
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