「座り込み」の定義に議論集中 辺野古新基地への抗議活動 ひろゆきさんが持論展開、出演者が反論も ネット番組


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4日にシュワブゲート前を訪れたひろゆきさん=名護市辺野古(仁尾淳史さん提供)

 インターネット掲示板「2ちゃんねる」開設者のひろゆき(西村博之)さんが名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前を訪れ、抗議日数を示した掲示板について「0日にした方がよくない?」などとツイッターに投稿して物議を醸した件で、ひろゆきさんらの辺野古訪問時の取材に基づくニュース番組が7日夜、インターネットテレビ「ABEMA」で放送された。

▼ひろゆきさん「0日にした方がよくない?」 辺野古ゲート前の座り込み抗議巡る投稿が物議

 番組では3、4日にひろゆきさんがゲート前を訪問した様子を放映した。生放送部分の大半は座り込みの定義に議論が集中した。ひろゆきさんは「『座り込み』と書くと多くの日本人は半日くらいいるのかとか人が交代して24時間いるのかと思ってしまう。実態と違うなら実態をきちんと書くべき」などと持論を展開した。

 ジャーナリストの宮原ジェフリーいちろうさんは「現場で闘っている人が『座り込み』と呼んでいる抗議活動だ。(ひろゆきさんの主張は)多数派の日本人の認識の押しつけで、米軍基地を押しつけている構造そのものだ」と反論した。

 また、NPO法人理事長の大空幸星さんは座り込みの抗議について「カジュアル化しており、行為の持つ意味自体を弱体化していることに気づかないとだめだ。運動論として失敗だ」と主張。これに対して沖縄タイムスの阿部岳記者が「沖縄で民意を踏みにじられて、基地を造られている。やむにやまれず座り込まなければならない立場にない大空さんがなぜ座り込みについて講釈するのか」と反論した。

 沖縄側からは、お笑い芸人のせやろがいおじさん(榎森耕助)さんも出演した。

 本紙は「ABEMA」側に番組収録の取材を申し込んだが「生放送のため」として断られた。

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