沖縄電力の本永浩之社長の記者会見で、主なやりとりは次の通り。
―他電力より値上げ幅が大きい。
「今回の値上げはもっぱら燃料費高騰によるところが大きい。沖縄電力の場合、水力や原子力といった化石燃料以外の電源がない。燃料価格の影響を受ける化石燃料の比率が本土に比べると大きい。とりわけ石炭はこれまで低価格で安定して供給できる燃料だったが大幅に値上げした。そのウエートが他の9社と比べると大きい」
―託送料金が確定すれば値上げ幅はさらに広がるか。
「託送料金は国で審査しているところなので、決まれば4月1日に向けてどういう改定になるのか、そこも踏まえて調整したい」
―経営効率化で政策保有株(企業の持ち合い株式)、保有資産の売却状況はどうなっているか。
「政策保有株の売却も今手続きをしており、保有資産も社宅や保養施設など売却が済んだものがある。グループ資産を精査し、どういう形で売却できるか考えていく」
―家計や企業経営への大きな影響が予想される。
「ご家庭のみならず企業にも大きな影響を与えるものと思っている。一番迷惑をかけてはいけないのは、エネルギーの安定供給を一時たりとも閉ざしてはいけないということだ。今の状況はその安定供給にすら大きな影響を与えかねない大変危機的な状況なので、本当に心苦しい限りだが料金値上げをお願いすることにしている。ご理解を賜りたい」
沖縄電力、家庭向け39%値上げ申請 標準モデルで3473円増 来年4月にも実施 事業所向けも値上げ
【記者解説】沖縄電力の料金値上げ申請、上げ幅は全国最大 化石燃料依存が重く
実質上げ幅は18.7%の見込み 沖縄電力の料金値上げ、政府の緩和策導入で