石垣市で5日、無脊椎動物では最大級の生物、ダイオウイカが水揚げされた。捕らえたのは漁師の大浜長壱朗さん(28)=石垣市。ソデイカ漁の仕掛けに掛かっていたという。計測するとその大きさは約全長7メートル80センチ、体重はおよそ100キロだった。予想外の超大物に大浜さんは「まさか! と思った。みんなに明るい話題が届けられたかな」と話した。
ダイオウイカを発見したのは4日の多良間島沖での操業中のことだった。釣り針を使ったソデイカ漁の仕掛けの一つに、ダイオウイカが掛かっていた。
最初は全く気がつかなかった。仕掛けを引き上げると、次第に大きな陰が目に入る。サメかと思ったが、その正体はダイオウイカだった。仕掛けに掛かったソデイカを食べていたという。大浜さんは「大きすぎて笑ってしまった。みんなに明るいニュースが届けられると思った」と水揚げを決めた。
沖縄美ら海水族館によると、ダイオウイカが完全な姿で水揚げされる例は珍しいという。同館深海展示係の金子篤史さんは「漁師がダイオウイカを捕まえてもリリースする例が多い。生息域などを知る手がかりになるかもしれない」と話す。
4日の漁では、ダイオウイカがかかった仕掛け以外、大漁だったという大浜さん。超大物は食用にならないため「ダイオウイカだけ掛かっていたら残念だった。大漁で良かった」と胸をなで下ろした。
(西銘研志郎)
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