沖縄の県道でライフル銃やロケット弾発射器…武装米兵14人が移動 SACO合意違反か


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武器を持って県道を移動する米兵ら=9日午後3時45分ごろ、東村高江(読者提供)

 【東】東村高江の米軍北部訓練場メインゲート前の県道70号で9日午後3時40分ごろ、武装した米兵14人が南下する様子が確認された。目撃者によると、米兵らはライフル銃や携帯式のロケット弾発射器のような物などを所持していた。村民からは「恐怖を覚える」「公道で武器を持った行軍はしないでほしい」など不安の声が上がっている。

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 東村の當山全伸村長は本紙取材に対し「大変なことで、あってはならない。事実関係を確認したい」と述べた。
 1996年のSACO(日米特別行動委員会)最終報告には、「公道での行軍は既に取りやめられている」と記載される。2019年7月にも武装した米兵が高江の県道70号で歩行しているのが確認されている。県基地対策課は19年当時、沖縄防衛局に対し「SACO合意違反だ」と抗議した。
 目撃した住民(52)によると、米兵らは国頭村安波方面から県道70号を武器を持った状態で歩いてきた。いったん森の中に入り、再び県道に出てきた。公道の移動は1時間ほどで「ハロー」などと声を掛けてきたという。清水さんは「米軍は好き放題やっているという印象を受けた。悪びれる様子はなかった」と振り返った。
 高江区の仲嶺久美子区長は「とても驚いた。区民が恐怖を覚えるだろう。県道の70号で武器を持った訓練や移動は避けてほしい」と述べ、週明けに東村役場に事実関係を問い合わせる考えを示した。
 沖縄防衛局は本紙の取材に対し、詳細については照会中とした上で「数人の海兵隊員が道に迷って県道70号線を歩行し、米側が必要な対応を取って基地内に戻ったとの連絡があった」と説明した。 (松堂秀樹)

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