自衛隊員「データ消すところも見せて」本紙カメラマンの撮影を制止 分屯地外での取材 キーン・ソード23


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
防衛省(資料写真)

 10日午後4時すぎ、八重瀬町の陸上自衛隊南与座分屯地の周辺で訓練の様子を撮影していた琉球新報のカメラマンが、自衛隊員2人に撮影を制止され、撮影データの削除を求められるやり取りがあった。

 カメラマンは日米共同統合演習「キーン・ソード23」の取材で、腕章を着用した上で敷地の外から撮影していた。

 琉球新報は正当な報道活動でありデータ削除に応じる根拠はないとした上で、自衛隊側に見解を問い合わせた。

 11日までに陸自第15旅団は「分屯地の外から撮ることを全て規制するという姿勢は、基本的にはない」と回答した。その上で「撮られてはまずい場面がある場合には、お願いベースで声掛けをしている」など今回の対応を説明した。

 10日の撮影時は、自衛隊員がカメラマンに近づき「写真を撮るのはだめなので(画像データを)消してください。消すところも見せてください」と求めてきた。電話で連絡を受けた別の記者がどのような権限で消去を要求するのか聞いたところ、自衛官は「報道活動への介入ではない。できれば消してほしいということ」と述べ、それ以上は写真の消去を求めなかった。

 (池田哲平)

▼【動画あり】日米演習開始 沖縄・中城湾港から公道へ 自衛隊73車両、陸揚げ

▼沖縄各地で島しょ作戦 日米演習「キーン・ソード23」が本格化

▼「沖縄を戦場にするな」「知事も声あげてくれないと」 雨の中、130人が日米演習に抗議 沖縄・那覇

▼ひろゆきさん出演の「アベプラ」番組を立ち上げたプロデューサーが今、思うこと 論理に主眼「対立あおるだけ」

▼自衛隊が訂正するまで…「PFOS流出」調査報道を振り返る 「不都合な事実」明らかに