コロナ感染後の死亡、高齢者ほどリスク高まる 感染経路は医療機関と入所施設が7割 沖縄


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 今年1月から11月30日までに沖縄県内で新型コロナウイルス感染後の死亡が報告された414人のうち、年代別では90歳以上が158人と最多で、続いて80代が140人、70代が60人と高齢になるほど死亡するリスクが高いことが14日までに分かった。推定感染経路は入所施設と医療機関で約7割を占めることも判明した。県政策参与の高山義浩医師がまとめた。

 7日に東京都で開かれた、日本公衆衛生協会主催の新型コロナに関するシンポジウムにオンラインで参加した高山医師は「高齢者施設や病院における集団感染の予防と、発生時の支援体制を維持することが重要」と報告した。

 70歳未満の死亡者は60代30人、50代14人、40代6人、30代5人、10代1人だった。死亡者の推定感染経路は高齢者や障がい者などの入所施設が42・5%と最多で、医療機関31・6%、家庭5・1%、通所施設0・5%、不明20・3%だった。入所施設もしくは医療機関の割合は80代では76%、90歳以上では85%と多数を占める。

 確認されている死者数414人をコロナ禍前となる2019年人口動態の死因別死者数と比較すると、悪性新生物(3271人)、心疾患(1716人)、脳血管疾患(1008人)、老衰(948人)、肺炎(641人)に続く、6位相当に当たるという。
 (嘉陽拓也)

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