鳥インフル、3万羽の殺処分終える 防疫措置は21日にも完了 沖縄・金武


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殺処分された鶏を焼却場所に運び込む作業員=18日、沖縄市内(県提供)

 沖縄県は18日、高病原性鳥インフルエンザが確認された金武町の養鶏農場で飼養していた全4万5千羽のうち、既に死んでいた鶏を除く3万207羽の殺処分を同日午前1時35分までに完了したと発表した。殺処分された鶏や汚染された堆肥、卵、飼料などはフレコンバッグに詰められ、沖縄市内の廃棄物処理場への運搬作業が続く。処理場では1袋100~200キロのフレコンバッグを24時間体制で焼却している。

▼鳥インフル、人への感染リスクは?

 これらの作業のほか、養鶏場内の消毒なども含めた防疫措置は県職員や市町村職員、畜産関係機関職員ら200人体制で実施されており、21日に完了する見込みだ。21日に完了した場合、発生農場から半径10キロ以内の搬出制限区域は2023年1月1日から解除される。半径3キロ以内の鶏や卵の移動を禁止する移動制限区域は同12日から解除される。

 県によると、現在、搬出制限区域内の18農場で鶏の異常は報告されていない。区域外の農場でも異常の報告はない。県は県内全域の養鶏農家に改めて早期通知の徹底などを通知した。県畜産課の担当者は「他県での事例を見ても徹底した対策をしても鳥インフルを防ぐことは難しい。だからこそ早期に発見し、防いでいかないといけない」と述べた。  一方、発生源を調査する国の調査チームは既に農場での調査を終えた。結果の公表時期は未定だ。 (梅田正覚)

>>この後の流れと感染防止のポイントは?【作業スケジュール表】


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