コロナ・インフルの同時検査キット、在庫不足に 沖縄県内、年末年始の患者急増で


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 新型コロナウイルスの新規感染者が5日に2366人となり、昨年夏の流行第7波に迫る勢いとなってきた。県全体の病床使用率だけでなく、発熱コールセンターの入電数も増加している。季節性インフルエンザの拡大も重なり、一部の医療機関では新型コロナとインフルの同時検査キットが一時的に在庫不足になるなど、同時流行の影響も徐々に広がっている。

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 新型コロナの年代別感染者では活動的な20代が481人と最多で、続いて30代377人、40代362人、50代315人と続く。県域別の病床使用率は本島が39%と高く、宮古13.6%、八重山13.9%だった。

 県対策本部の発熱コールセンターの入電数は去年12月は100~300件台で推移していたが、年末から増加し、1月3日には1076件となった。

 感染拡大は医療従事者の就業制限にも影響しており、5日の欠勤者は前日比63人増の349人となった。県によると、子どもがインフルにかかったなどの看護休暇の増加も影響している。

 医療現場では発熱患者の受診者が増えた影響で、新型コロナとインフルを同時に検査できるキットが一時的に不足している。各病院では卸業者と調整しながら使用しているが、北部地区医師会病院では在庫が少なくぎりぎりの状態という。

 薬局や病院、県庁などに各種検査キットを卸している沖縄東邦によると、年末年始の患者急増により同時検査キットの需要が予測を超え、複数メーカーが欠品になっている。そのため、県外からの供給を通常の船便より輸送時間が短い航空便に切り替えて発注しており、週明けまでには大量に入荷する予定という。
 (嘉陽拓也)

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