沖縄都市モノレール(ゆいレール、渡慶次道俊社長)は8日、沖縄県那覇市安次嶺の運営基地で、3両化した新車両を報道陣に公開した。新たに緊急時の脱出シューターや防犯カメラなどを車内に設置し、安全性の向上を図る。同社によると、那覇市の那覇空港駅と浦添市のてだこ浦西駅の改修が完了する7月以降、両駅で一般向けに新車両の公開イベントを検討している。
3両編成車両の長さは51メートルで、これまでの2両編成と比べ13メートル長い。乗車定員は2両編成の165人から、251人と86人増加する。
列車内での暴力事件が国内で多発している状況を受け、新車両の車内には新たに防犯カメラを1両当たり2台設置した。中間車には大地震時に列車が故障で停止した際の避難設備として、内部がらせん構造の脱出シューターを設置した。車外には日英中韓の4カ国語で電車の行き先を表示する装置を新設した。
沖縄都市モノレール社は今後、新車両のシステムの安全性などを夜間の試験走行で確認し、7月から運転士の習熟訓練を日中に実施する。安全面などを確認した上で2023年度中の営業運行開始を予定している。
(武井悠)
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