普天間第二小土壌のPFOS、米軍基地のない糸満の16.5倍 沖縄県「基地の影響、否定できない」


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 人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)が米軍基地周辺から高い値で検出されていることに関して、沖縄県環境部環境保全課は15日、県内5地点で行った土壌調査の結果を公表した。宜野湾市立普天間第二小学校で採取した表土からはPFASの1種、PFOSが1グラム当たり6.6ナノグラム検出され、糸満0.4ナノグラムの16.5倍となった。PFOAは普天間第二小で0.7ナノグラム、糸満で0.5ナノグラムだった。

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 普天間第二小では、市民団体「宜野湾ちゅら水会」が22年8月、独自に調査を行った。3調査地点のうち、最も高い値は1グラム当たりPFOSが1.1ナノグラム、PFOAは0.6ナノグラムが検出されていた。

 県が調査をした場所は、普天間飛行場周辺3地点、嘉手納基地周辺1地点、比較のため米軍基地が周辺にない糸満市内1地点の計5地点で、県は2022年12月9、12日に調査を行い、環境省が定めるマニュアルに基づき採取・分析した。

 普天間第二小以外の調査地点は風評被害などを考慮して公表していないが、PFOS、PFOAともに値に大きな差はなかった。

 PFASに関する水質基準は1リットル当たりPFOSとPFOAの合算50ナノグラムとする暫定指針値があるが、土壌基準はない。

 普天間第二小で高い値が検出されたことについて環境保全課は、過去に普天間飛行場からPFASを含む泡消火剤が流入したことが報道されていることを踏まえ「基地からの影響を受けている可能性を否定することはできない」とした。

 ただ、土壌に関する基準がないことから「安全性の評価は困難だ」と説明し、23年度に水質と土壌の全県的な調査を行うとともに、国に対して安全性を評価するための基準設定と、汚染源を特定するための基地立ち入り調査実現を継続して求めていくとした。
(新垣若菜、安里周悟)

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