特定外来生物オオヒキガエルをペットとして飼育か、容疑で男を逮捕 「保護しただけ」否認 沖縄・石垣市


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
特定外来生物のオオヒキガエル(環境省那覇自然環境事務所提供)

 沖縄県警八重山署は13日、生態系への影響が懸念される大きさ約5センチのオオヒキガエル(中南米原産)1匹を石垣市内の宿泊施設で飼育していたとして、外来種被害防止法違反(飼養等の禁止)容疑で自称同市のアルバイトの男(21)を逮捕した。「保護しただけで、飼育していない」と容疑を否認している。同容疑での摘発は、2004年の統計開始以来、県内では初めて。

 逮捕容疑は13日午後4時55分ごろ、石垣市内でオオヒキガエルを飼養した疑い。容疑者の部屋には、特定外来生物に指定外の複数の生物がケージなどで個別に飼育されていて、ペットとしてオオヒキガエルも飼育されていたとみられる。

 オオヒキガエルは大型のカエルで、サトウキビの害虫駆除目的で日本に移入された。生態系に悪影響を及ぼす可能性があることから、環境省は特定外来生物として、飼育や保管、運搬などを禁止している。沖縄県は防除重点対策種に指定。西表島では22年5月、2年ぶりに雌の成体1匹が現地調査員によって捕獲された。

【関連記事】

▼世界自然遺産の島・西表にオオヒキガエル 特定外来生物2年ぶり捕穫 生態系に悪影響の恐れも

▼「終わりなき侵略者との闘い」外来種対策の3原則とは?沖縄でシンポジウム

▼【写真】キャラ「アノールくん」が登場!親子で外来トカゲ捕獲体験ツアー

▼外来大型ヘビ用のわな、捕獲効率が3倍に 固有種を守るため沖縄県が重ねた改良とは?

▼高温水で外来植物のツルヒヨドリ駆除 金武町など実証実験