「アロハ泡盛」で沖縄発信 コーヒー、黒糖味など全4種類 フェスで長蛇の列 ハワイ在住の県系ランディさん


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アロハ泡盛をPRするハワイのウチナーンチュ、ランディ・クバさん=11日、米ハワイ・ホノルル市

 【ハワイ・ホノルル市で與那覇智早】ハワイで新しい泡盛が人気を呼んでいる。ハワイ在住のウチナーンチュの、ランディ・クバさんが作った「ALOHA AWAMORI(アロハ泡盛)」だ。11日と12日にハワイ・ホノルル市で開かれたホノルルフェスティバルのブースでは、アロハ泡盛の試飲のために、長蛇の列ができた。

 販売しているのはハワイの「コナコーヒー」とコラボしたコーヒー泡盛、ハワイ産のレモンを取り入れたレモン泡盛、ハワイの唐辛子などを加えたチリペッパー泡盛、沖縄産の黒糖を入れた沖縄黒糖泡盛の四つ。今帰仁酒造(今帰仁村)と泰石酒造(うるま市)から仕入れた泡盛を、ハワイの工場で加工している。

 チリペッパー泡盛は、コーレグースのように調味料としての役割を果たし、ハワイのマグロ料理「アヒポケ」などに利用できるため、ギフトとしても需要があるという。

 ランディさんは、沖縄出身の祖父母が移民としてアメリカに渡った。ウチナーンチュとしてのアイデンティティーや沖縄を愛する心から、沖縄の文化をハワイでも発信していきたいと考え、アロハ泡盛の開発に至った。

 アロハ泡盛は、ホノルル市内の小売店などで販売している。1カ月で1200本ほど売れているという。日本でも、代理店がオンライン販売している。アロハ泡盛の他にも、沖縄のもろみ酢をハワイ風にアレンジした「Mana―Su(マナ酢)」も展開している。

 「マナ」はハワイ語で「力」を意味する。疲労回復や脂肪燃焼、生活習慣病予防などの効果が期待されるもろみ酢に、力がみなぎる酢という思いを込めた。飲みやすいように、沖縄黒糖味とシークヮーサー味を設けた。コロナ禍以降、健康志向が増し、1カ月に2400本のペースで売れているという。

 ランディさんは「沖縄の素晴らしい文化を世界中に浸透させたい。ぜひ一度試してみてほしい」と話した。