国頭、東、大宜味の3村の屋外にいるネコをゼロにする県と3村、環境省沖縄奄美自然環境事務所の5者による共同計画案に対し、ネコの捕獲・保護に反対する団体「全島島猫会議」が22日、設立された。団体は5者の計画撤回などを要求したほか、「沖縄島猫保護条例」(仮称)の制定を目指すことを宣言した
団体は主に沖縄島北部で屋外ネコの保護に関わる個人15人によって設立された。
5者の計画に対しては、3村の屋外ネコがヤンバルクイナやオキナワトゲネズミ、ケナガネズミといった希少な固有種を捕食しているとする研究を引用していることに「一方的な見方で、ネコが希少な固有種を捕食していないという研究もある」と科学的な根拠に疑問を呈した。
その上で、県が制定作業を進めている県動物愛護管理条例だけではなく、ネコの保護に特化した条例の制定を求めた。
発起人の一人、鈴木雅子さんは「屋外ネコを殺すためではなく生かすために税金を使ってほしい」と訴え、団体を市民の意見を集約する場とするとした。
今後、賛同者を募っていく。問い合わせは鈴木さんの電話、090(8032)2564まで。
(安里周悟)
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