うるま市議の当選無効、市選管が謝罪「心よりおわび」 市議「訴訟を含め対応決めたい」 沖縄


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委員会で謝罪する市選挙管理委員会の比嘉弘之委員長(右から2人目)=24日、うるま市役所

 沖縄県選挙管理委員会は24日、2022年10月2日投開票のうるま市議選で最下位当選した天願浩也氏(31)の当選を無効とする裁決を県公報に告示した。2票差の次点で落選した伊礼正氏(69)の審査申し立てを受けた再集計の結果、伊礼氏の得票数が4票増えて逆転し、選挙結果が変わる可能性がある。うるま市選管の比嘉弘之委員長は同日、「ご迷惑と心配をかけ、心よりおわび申し上げる」と謝罪し、選挙事務の改善に取り組む考えを示した。

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 うるま市選管は昨年12月1日付で伊礼氏の異議申し立てを棄却していたが、県選管は棄却の決定も取り消した。

 県選管の裁決を不服とする場合、天願氏は30日以内に高等裁判所に訴訟を提起できる。判決確定まで選挙結果は維持される。裁決を受け入れた場合は当選無効が確定する。

 天願氏は「訴訟を含め、今後の対応は関係者と相談して決めたい」としている。

 提訴があった場合、公職選挙法は選挙の効力を問う訴訟について、受理から100日以内に判決を出すように努めなければならないと規定している。

 県公報によると、再集計の結果、他候補者の有効投票のうち2票、無効投票のうち2票の計4票が伊礼氏の票とみなされ、得票が878票に修正された。天願氏は876.197票のまま変動はなかった。

 裁決は17日付。県選管が当選無効を裁決するのは今回で5例目。
(大嶺雅俊、古川峻)

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