【写真】隊員10人依然不明　7日早朝から捜索続く　11管が発見漂流物を公表　宮古沖陸自ヘリ不明

航行する巡視船の動きを確認しながら警戒する自衛隊員＝７日午前８時５０分ごろ、宮古島市伊良部の白鳥岬公園

　６日午後に沖縄県宮古島市北方の洋上で陸上自衛隊のヘリコプターの行方が分からなくなった事故で、自衛隊や海上保安庁は７日もヘリに搭乗していた隊員の捜索活動を周辺海域で実施している。搭乗していた隊員１０人は同日午前９時現在、依然発見されていない。１１管区海上保安本部は７日、現場海域で発見された浮遊物を公表した。

　捜索活動は６日から７日早朝まで夜通しで続けられた。陸上自衛隊によると、海上自衛隊艦艇２隻と海・空自衛隊航空機８機、海上保安庁巡視船４隻で捜索にあたっている。

　事故が起きたのは、陸上自衛隊第８飛行隊（熊本県）所属のＵＨ６０ＪＡ多用途ヘリコプター。海上保安庁によると、周辺の海域を捜索する中で「陸上自衛隊救命浮舟」と記された機材など複数の浮遊物や油を発見した。回転翼とみられる物も見つかっている。陸自は７日、海保が発見した救命用ボートは製造番号からヘリに搭載されていたものと判明したと明らかにした。陸自は、こうした状況から航空機事故と断定したとしている。

　事故から一夜明けた７日朝、現場海域では１１管の巡視船が航行し、その上空を自衛隊機が飛行するなどした。捜索海域が見渡せる宮古島市・池間島の西側海岸の各地に自衛隊車両が停車し、双眼鏡で現場海域を捜索したり、動画を撮影するなどしている様子がみられた。池間島や現場の上空を自衛隊機が低空で旋回するなどしている。
　
　現場の西側に位置する伊良部島でも自衛隊による捜索が実施されていた。伊良部島の西側にあり、現場海域が一望できる「フナウサギバナタ展望台」では、雨が降りしきる中、自衛隊員が双眼鏡を使い、険しいまなざしで捜索していた。
　
　同展望台の北側にある白鳥岬公園では、自衛隊員６人が数キロ先に見える巡視船の動きを確認しながら、現場周辺を警戒した。