「飛び級」昇格32人に 19年調査より11人増える 26人に給与を過大支給 沖縄・島尻消防


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島尻消防組合

 【南部】2019年に島尻消防組合で条例の基準を超えた21人の職員の昇格(飛び級)があった問題で、同組合は全職員96人を調査した。飛び級があったのは当初の21人から11人増え、32人いたことが5日までに分かった。5月1日付けで当該職員の号級を是正した。

 32人のうち26人が給与を過大支給され、6人が過小支給された。今後、過大支給された職員は本人の同意を得て、過去5年分を給与天引きなどで返還する。過小支給された職員は過去3年分を一括で返済する。過大支給と過小支給の総額は、それぞれ精査中としている。

 同組合は昨年7月~今年3月にかけて、昇格の基準を定めた「級別標準職務表」と「級別資格基準表」を、人事記録と照らし合わせて調査した。

 飛び級は2008年3月から14年2月にかけて実施され、19年の問題発覚後に第三者委員会が設置された。21年に提出された報告書では、12人に2761万の過大支給、9人に1221万円の過小支給があったとされた。
 (上江洲仁美)

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