重さ400キロ無人機が海上墜落 宮古・下地島空港の沖合、けが人なし 愛知のベンチャー企業による初の試験飛行中


この記事を書いた人 琉球新報社
PDエアロスペースの無人飛行実験機(同社ホームページ事業概要より)

 【宮古島】宮古島市伊良部佐和田の下地島空港で試験飛行をしていた無人航空機が28日夕、同空港から北東約500メートルの海上に墜落した。無人機は全長約4.9メートル、重さ約400キロ。愛知県のベンチャー企業「PDエアロスペース」の技術実証機で、同社が事故原因を調べている。宮古島署によると、28日午後7時半現在、被害の報告はないという。

 宮古島署によると、28日午後6時15分ごろPDエアロスペース社から「無人実験機が試験飛行中に墜落した」と110番通報があった。県空港課によると、事故による民間機の運航への影響はなかった。

 同社は宇宙機開発の一環で、2カ月間にわたって飛行試験を計画しており、今回が初飛行だった。飛行に伴い、安全管理のため空港周辺の一部を立ち入り禁止にするなどの規制をしていた。

 同社は、墜落した時刻や場所は調査中とした上で「情報収集をしており、広報するかどうかも含めて検討している」と述べるにとどめた。

 同社は下地島空港を「宇宙港」として利活用する計画を立てており、2021年6月、宇宙港事業をベースに幅広い産業の振興を目指す「下地島宇宙港事業推進コンソーシアム(共同事業体)」を設立していた。
 (友寄開)

下地島空港沿いにある通称「17END(ワンセブンエンド)」。PDエアロスペース無人機はここから3㌔離れた海上に墜落した=28日午後7時45分ごろ、宮古島市伊良部佐和田

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