離島のガソリン価格、1L当たり200円超 原油・輸送費の高騰で過去最高値 小売業者「異常な上昇幅」


この記事を書いた人 琉球新報社
店頭価格の上昇が続くガソリンスタンド=17日、那覇市内

 沖縄県内のガソリン価格が高騰している。特に離島で深刻化しており、1リットル当たりのレギュラーガソリンの販売価格が200円を超えるガソリンスタンドが相次いでいる。14日時点の1リットル当たりの県内価格は前週調査から4円70銭値高い、過去最高値となる187円20銭。原油価格や輸送コストの高騰などにより仕入れ価格も上昇しており、小売業者から「1円単位の値上がりでも高く感じるのに、今回は上昇幅が異常だ」との声が上がっている。

 1リットル当たりの販売価格が220円になる地域もあった。仕入れ価格の上昇が続けば、本島でも1リットル当たりの販売価格が200円を超えることも予想される。県石油商業組合・県石油業協同組合の玉城善和理事長は「本島でも200円に達する可能性はある」と話す。

 琉球新報が17日に聞き取りした、各離島の1地点を対象にしたレギュラーガソリン1リットル当たりの価格は、宮古島市が202円、石垣市が205円、多良間村が196円、久米島町が207円だった。

 久米島のガソリンスタンドの従業員は「一般的には週間の仕入れ価格の上下は1円以内で推移する。現在の上昇幅は異常だ」と述べた。

 例年夏場にかけてガソリンの価格は上昇する傾向にある。8月ごろに価格のピークを迎え、その後落ち着いていくという。

 久米島の共栄タクシーでは7月と比較し、1台当たりの燃料代が1万2千円ほど上がった。同社の平田斉代表は「14日に初乗り料金を30円値上げしたがコストの上昇に追いついていない」と話した。
 (福田修平まとめ)    

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