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【一問一答】開発業者「固い石灰岩に遺骨が混ざるとは考えにくい」 遺骨発見で「該当箇所の工事中断」


【一問一答】開発業者「固い石灰岩に遺骨が混ざるとは考えにくい」 遺骨発見で「該当箇所の工事中断」
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県は11日、糸満市米須の鉱山開発のための農地転用許可通知書を申請者の沖縄土石工業に通知した。早ければ10月にも琉球石灰岩の搬出が始まる見通し。一方、沖縄戦の激戦地となった本島南部の土砂が名護市辺野古の新基地建設の埋め立てに使われる可能性があるとして市民団体らが反対し、業者へ許可を出さないように県へ求めてきた。沖縄土石工業の代表者に今後の計画などについて聞いた。

 沖縄土石工業の永山盛也代表と本紙記者とのやりとりは次の通り。

 ―今後の工事の流れは。

 「機材を現場に入れてから、仮設道路の設置と表土を取る作業を同時並行で考えている。仮設道路の設置は10日程度、表土を取る作業は(遺骨が見つかるなど)何もなければ2カ月程度をみている」

 ―仮設道路の工事に関して、赤土流出防止条例に基づく届け出はこれからか。

 「出しているはずだ。クリアしていると思う」

 ―仮設道路の着工時期と琉球石灰岩の搬出時期は。

 「仮設道路は9月内にも着工したい。搬出は順調に進めば10月ごろ」

 ―これまで「琉球石灰岩に遺骨が混ざることはない」と説明してきた。

 「固い石灰岩に遺骨が混ざるとは考えにくい」

 ―遺骨が見つかった場合の対応は。

 「県との申し合わせ通りに該当箇所の工事を中断する」

 ―以前「この鉱山から採掘した琉球石灰岩が(辺野古で)使われることは現実的に不可能だろう」との見方を示していた。

 「選ぶのは向こうで、私たちがどうこういうのはおかしい。現実的に考えて難しい。私たちの実績では、国の仕事をする段階に達していない。まだ、表土も剥いでいないしそんな話をするレベルではない」

 ―3年で採掘を終える計画に変更はないか。市民からは工期延長を懸念する声もある。

 「延長はしない。行儀が悪いと言われるようなやり方はしない。表土を取る作業や埋め戻し作業もあるので、採掘作業は実質2年でできるだろう」

 ―地元への配慮は。

 「地域の要望に添い、理解を得られるように進めていきたい」