上原直彦さん「島うたは絶対になくならない」 ラジオ番組「民謡で今日拝なびら」で卒業メッセージ 人気パーソナリティーとして56年「放送屋冥利」


上原直彦さん「島うたは絶対になくならない」 ラジオ番組「民謡で今日拝なびら」で卒業メッセージ 人気パーソナリティーとして56年「放送屋冥利」 RBCの放送室で上原直彦さん(左)と八木政男さん(右)=1989年12月22日
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 人気ラジオ番組「民謡で今日拝(ちゅううが)なびら」(RBCiラジオ)で56年間パーソナリティーを務めた上原直彦さん(84)が29日、番組を卒業した。最後の出演となった放送で上原さんは「番組をかわいがってほしい」とメッセージを寄せた。

 番組では、事前に録音された上原さんのメッセージを放送した。上原さんは「放送屋冥利に尽きる」と感想を語った上で、「ウチナーンチュが頑張っているうちは、島うたは絶対になくならない。恋人を愛するように愛していけば、番組は続けられる」と語った。

RBCiラジオ「民謡で今日拝なびら」を卒業した上原直彦さん=2017年、琉球放送より提供

 この日は、2020年3月に番組を卒業した八木政男さんもスタジオ出演。上原さんの言葉を聞いた八木さんは「懐かしくて、なだぐるぐるーした(涙が出た)。なおやん、元気で長生きしてほしい」と語った。

 パーソナリティーのよなは徹さんは「まだまだ僕は、ならいちゃーき(習い始め)。もっと教えてほしい」と話した。島袋千恵美さんは「三線、島唄、はいさいちゅーうがなびらという言葉は、直彦さんが番組で使って浸透した言葉。先輩から受け取ったバトンは大きく重いが、丁寧に作っていきたい」と意気込んだ。

 上原さんは琉球新報記者を経て1959年に琉球放送に入社。63年から番組のディレクター、67年からパーソナリティーとして出演。病気療養のため2020年4月からは週1回の電話出演に移行していた。 (田吹遥子)

上原直彦さんが音声のみで最後の出演となった「民謡で今日拝なびら」の放送で、久しぶりにスタジオ出演した八木政男さん(中央)と、パーソナリティの島袋千恵美さん(左)とよなは徹さん=29日、那覇市久茂地の琉球放送